平成30年度予算 中小企業・小規模事業者の概算要求概要について

平成29年8月末に中小企業庁から「平成30年度 中小企業・小規模事業者関係概算要求等の概要」が提出されました。概算要求なので決定内容は変わる可能性ありますが、方向性は見えてくると思います。

1 平成29年8月31日に経済産業省より平成30年度中小企業・小規模事業者関係概算要求等の概要が公表されました。

概算要求規模としては、平成29年度予算1,116億円に対し1,290億円の要求となっています。
経済産業省からの概算要求であるため、最終的に予算化されるかは国会審議を待つことになりますが、
施策の方向性は見えてくるのではないでしょうか。

平成30年度の重点施策は下記の3点が挙げられています。
① 事業承継・再編・統合による新陳代謝の促進
② 中小企業・小規模事業者におけるIT活用の拡大
③ 人材不足への対応

また、引続き粘り強く取り組んでいく政策として以下4点が挙げられています。
① 地域未来企業の発掘、経営力強化、生産向上に向けた取り組み
(海外展開支援、販路開拓、ブランディング支援、商店街支援、小規模事業者支援)
② 活力ある担い手の拡大(創業・廃業、ベンチャー)
③ 安定した事業環境の整備(下請け取引の適正化、資金繰り支援)
④ 災害からの復旧・復興

2 重点施策について

事業承継については早急な課題であり、先に「事業承継5か年計画」が発表されています。
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2017/170707shoukei.htm

本年度においては、事業承継支援体制の強化に向けて、都道府県や地域の支援機関等と連携して事業承継支援の中核を担う「ネットワーク構築地域事務局」が全国の19都道府県が採択されています。
平成30年度においても引き続き体制構築が求められています。
神奈川県においては公益財団法人神奈川産業振興センター(KIP)が採択事業者となっております。
事業承継は時間がかかるものです。
早めの相談を検討いただければと思います。

納税猶予の見直しなど優遇措置も検討されるようです。
この効果はインパクト大ですが、複雑かつ税理士法の問題もあり割愛させていただきます。

ITの活用については、本年度もIT補助金という施策で推進されましたが、平成30年度には「受注から入金までの決済業務等についてITを用いて効率化する実証を行う」とあります。
平成30年度に実証実験、平成31年度に普及推進という流れでしょうか。

人材不足への対応については、「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」の普及や支援する人材の育成などが計画されています。
中小企業・小規模事業者 人手不足対応ガイドラインの概要

引き続き取り組む政策については、海外展開、ふるさと名物応援事業、地域・まちなか商業活性化支援事業(商店街)、小規模事業対策推進事業などが予算増で計画されています。
おなじみの小規模事業者持続化補助金も計画されています。

また活力ある担い手の拡大として「地域創業活性化支援事業」というものが新設されています。
「地域創業活性化支援事業」とは、地域での操業とそれによる地域経済の活性化を一層推進していくため、潜在的創業者の掘り起こしから創業前の支援、創業後の成長の後押しまでを実施するものとなっています。
従来の創業支援関連との違いが気になるところです。
予算規模も10億円と、平成29年度の11億円より若干減っている状況です。

3 ものづくり補助金の行方

多くの中小企業の方が気になるものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス新展開支援事業)については今概算要求で記述がありません。
平成24年度から始まったこの施策は、もともと平成28年度までの予定となっています。
(国の施策の多くが5年計画です。)

しかしながら、平成28年度補正予算においては「地域未来投資促進事業」の一環として、見せ方を変えて 予算化されています。
希望が持てる材料としては「平成29年度補正予算」の存在です。
この補正予算は9月末の臨時国会で計画される予定です。
この29年度補正予算に計上される可能性もあります。
予算化されれば年明けにも募集が開始されるスケジュール感でしょうか。
動向を注視いただければと思います。

(文責:マネージャー小野寺義明)

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