事業計画書の作成は「何を」「誰に」「どのように」販売するかをまとめることで自身の事業について整理することができる機会になり、自身の計画の課題や問題点が見えてくる機会にもなります。
事業計画書のフォーマットや書式に決まりはありませんが、一般的に必要となる項目について説明します。
事業計画書の各項目について
エグゼクティブサマリー
事業計画書の要点となる部分のため、全体像を簡潔に、ポイントをまとめて記入します。ここでは読み手に伝えたいポイントを絞って書き、読み手の心を掴みこれ以降の項目についてもしっかり読んでもらえるようわかりやすく簡潔にすることがポイントです。
全体像をまとめるためにも最後にこの項目を書くのがよいでしょう。
会社概要と経営者の略歴
創業の動機・目的は行政や銀行に支援してもらう際に重要な項目となります。
経営者の略歴では、これまでの仕事の内容・経験年数、そしてこれからの仕事との関連を記します。
客観的な判断基準となりますので、仕事内容や年数は具体的に、実績を裏付ける受賞歴があれば記入しましょう。
企業理念と事業概要
企業理念は経営者の思いや希望、社会における貢献度を記入します。
事業概要は「誰に」「何を」「どのように」の3点を簡潔に整理し、説明すると読み手によく伝わります。文章だけで分かりにくい場合は、グラフや図、写真も組み込むとよいでしょう。
市場と競合環境
対象とする市場のニーズや動向、自社と競合他社との違いを記入します。
この項を考える際に3C分析が有効となります。顧客、競合他社の分析をしっかりと行い、他社の強みを分析することで自社の強みや特徴がつかめます。
競合先は同じ商品の提供者だけではありません。求められている顧客のニーズを満たすものはすべて競合となります。
想定顧客と商品・サービス
市場のニーズに対応した顧客を設定し、その顧客がなぜ自社の商品やサービスを必要としているのかを商品の一般的な説明と特徴とあわせて記入します。競合他社の商品・サービスとどのような差別化が図れるのか、自社の強みを交えて説明するとよいでしょう。
販売方法
マーケティングの具体的な方法を説明します。ターゲットとしている顧客に対し、どのような価格、販売促進活動、販売チャネルで流通させていくのかを説明します。
組織体制と人員計画
起業時の組織体制や事業を進めていくうえで必要となる人員の採用計画を記入します。
利益計画
3年分の計画が必要です。販売計画、資金計画、利益計画をそれぞれ記入します。
販売計画は売上高の根拠となるものです。
資金計画は設備資金と運転資金に分けて考えます。設備資金とは事業を行うために一時的に必要な資金のことで、機械設備や店舗の内装などが該当します。一方、運転資金は事業を行うために日常的に必要な人件費や広告宣伝費、店舗の賃料などが含まれます。
利益計画は月次計画から年次計画を立てて作成しましょう。